去る3月20日、ビバリーヒルトンで毎年恒例のNBC Universal Summer Press Dayが開催されました。春から初夏にかけて放送開始となる新作や更新作の番宣イベントです。
午前
9時~ 9時15分 朝食
9時15分~10時15分 「The Carmichael Show」シーズン3の囲み取材
10時30分~45分 「Famously Single」(E!局)シーズン2パネルインタビュー
11時~11時15分 「The Wall」シーズン2パネルインタビュー
11時30分~45分 「Midnight, Texas」パネルインタビュー
午後
12時~12時15分 「Cyrus vs. Cyrus: Design & Conquer」パネルインタビュー
12時30分~45分 「Faherty」& 「Jack」(ゴルフチャンネル)パネル
1時~ 2時 昼食
2時~2時20分 「World of Dance」パネルインタビュー
2時30分~45分 「ナイトシフト」シーズン4パネルインタビュー
3時~3時15分 「Marlon」パネルインタビュー
3時30分~45分 「Hollywood Game Night」シーズン2パネルインタビュー
4時~4時15分 「American Ninja Warrior」シーズン8パネルインタビュー
4時30分~7時 カクテル・レセプション
今年は、NBCのシカゴ・フランチャイズ(「シカゴ・ファイア」「シカゴP.D.」「シカゴ・メッド」「Chicago Justice」)からは1本も参加がなく、少々寂しい1日となりました。インタビューが実施された12作のうち、ドラマは僅か2本、新作「Midnight, Texas」と日本でも放送されている「ナイトシフト 真夜中の救命医」シーズン4です。
先ず、7月25日放送される「Midnight, Texas」は、シャーレイン・ハリスの同名の小説をテレビ化したホラー/アクション/ロマコメです。ハリスは、「トゥルー・ブラッド」の著者ですから、ハリス好みの’魔物’が登場することは想像に難くありませんが、何の予備知識もなく観たパイロットは、決して私好みの美しい映像ではありませんでした。幸い昼間に観たので、うなされることはありませんでしたが....テキサス州の田舎町ミッドナイトで密かに暮らす吸血鬼、魔女、牧師、殺し屋(実は虎女?)、天使、霊能者などが織り成すドラマです。
天使ジョーを演じるジェイソン・ルイス(左)と魔女フィージー役のパリサ・フィッツ=ヘンリー。ルイスは、「セックス・イン・ザ・シティー」でサマンサの若いツバメ’スミス’を演じたが、あの役もある意味の’天使’だった。(c) Meg Mimura
一方、「ナイトシフト」シーズン4は、6月22日に再開されます。他の医療ドラマと差別化するために、「軍関係や退役軍人に纏わる逸話を増やす」とジェフ・ジュダーが発表しました。トランプ政権下で、退役軍人支援の雲行きが怪しい昨今、サンアントニオ記念病院と退役軍人病院が試験的に合併する設定で、毎回退役軍人のストーリーを盛り込みます。「シーズン4後半には、軍人の、軍人による、軍人のための逸話を用意しており、脚本、逸話監督、ゲスト出演など、レギュラー以外は、全て陸・海・空軍の退役軍人を起用する」とジュダーが今シーズンへの抱負を語りました。
ジョーダン役のジル・フリントと会う度に、「グッドワイフ」の話になるが、フィナーレ回は未だ観ていないので、感想を聞き出すことはできなかった。又、カリンダ(アーチー・パンジャビ)がスピンオフ「The Good Fight」に出演すると聞いたので、フリントにも声がかかったか?と聞いてみたが、答えは「ノー」だった。因みに、今ハマっている作品は、「Feud」と「Schitt's Creek」(コメディー)!と意見がぴったり一致してしまった。(c) Meg Mimura
夕方、ホテルの最上階にあるスターダスト・ルームで、レセプションに参加しました。最初に出会ったのが、3月9日にご紹介したペテン師のドラメディー「Impostors」のエズラ役で活躍中のロブ・ヒープスでした。この日は映像インタビューのみに参加したらしく、1月プレスツアー時にはクリエイター・コンビに話を聞くだけで、俳優まで手が回らなかったので、毎回楽しく観ていると伝えました。是非、更新して欲しい面白い作品です。
2月7日から始まった「Impostors」の主役マディーを演じるインバー・レヴィー(左)とエズラ役のロブ・ヒープス。マイクを持たされて、2人でインタビューの真似事を。回を重ねる毎に、意外な方向に展開する「Impostors」は、良く出来たドラメディーだ。(c) Meg Mimura
3月5日から始まったE!局のオリジナル・ドラマ第二弾「The Arrangement」は、ハリウッド蜃気楼のからくりを暴くドラマです。まるで絵に描いたような完璧なスター夫婦は、どこでどのようにして生まれるのでしょうか?メーガン・モリス(クリスティーン・エヴァンジェリスタ)は、ウエイトレスをしながらオーディションを渡り歩く駆け出し女優。アクション俳優カイル・ウエスト(ジョシュ・ヘンダーソン)に見初められて、メーガンのシンデレラストーリーが始まるかのように見えたのですが....
裏で糸を引いているのは、Institute of the Higher Mindと名乗るセルフ・ヘルプ団体の教祖テレンス・アンダーソン(マイケル・ヴァルタン)と妻ディーアン(レクサ・ドイグ)。組織の看板スターであるカイルの公私をコントロールして、世界制覇を企んでいます。映画のオーディションと称してカイルの花嫁選考会を開き、カイルが白羽の矢を立てたメーガンを契約結婚でがんじがらめにしようと試みますが....
1月初旬に観たパイロットは、ヴァニティ・フェア誌2012年10月号が暴露したトム・クルーズの花嫁選びオーディションと背後で糸を引くサイエントロジー教会の陰謀を彷彿とさせ、思わず「えー、これドラマにしても大丈夫なの?」と思いました。業界では周知の事実だった花嫁選びオーディションやサイエントロジー教会がお膳立てした契約結婚なので、1月17日に開催された本作のパネルインタビューでは、当然のことながらトム・クルーズとケイティ・ホームズの結婚を描くドラマである事を確認する点に集中しました。クリエイターのジョナサン・エイブラハムズは、「肯定も否定も出来ない」とのらりくらりとはぐらかしました。又、「ベテランのライターによれば、無声映画の時代から契約結婚はハリウッドの常套手段だった」とトム・クルーズとケイティ・ホームズを描くドラマに非ずと遠回しに述べました。契約結婚ではなく、裏で糸を引いている団体が鍵!ですが、エイブラハムズは「友達や友達の友達(?)から聞いたセルフ・ヘルプ団体での体験を適当に混ぜ合わせて捏造した」と言います。うーん、それにしても詳細が余りにも生々しくて、にんまり....
遠目に捉えたマイケル・ヴァルタンは、教祖テレンス・アンダーソンを演じる。「エイリアス」時代の覇気がすっかり消え失せ、会う度に「大丈夫ですか?」と聞きたくなるほど、元気がない。(c) Meg Mimura
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