去る7月1日、「スーツ」シーズン5が始まりました。先シーズン漸くマイク(パトリック・J・アダムス)が周囲を巻き込んでひた隠しにしてきた秘密(弁護士の資格も無く、ハーヴァード出でもない)が暴露され、これでやっと一件落着かと思いきや、今度はハーヴィー(ガブリエル・マクト)とルイス(リック・ホフマン)が繰り広げるドナ(サラ・ラファティ)の取り合い合戦に移行しました。本来の法廷での闘いや、マイクの特殊技能を生かしたひねりの効いた弁護に戻って欲しいと思うのは私だけでしょうか?
(左から)ハーヴィー(ガブリエル・マクト)、ルイス(リック・ホフマン)、ドナ(サラ・ラファティ)。ルイスは、ハーヴィーのドナ奪回作戦に気が気でなく、ドナから目を離すことができない。 Courtesy of USA Network
弁護士事務所内の内輪揉めは、確かに面白いのですが、延々と続くと飽きがきます。そういう意味では、「グッドワイフ」のシーズン6は、アリシア(ジュリアナ・マルグリース)がイリノイ州最高法務官に立候補し、舞台が政界に移行した異色シーズンだったと言えます。弁護士としては一人前になったアリシアが、選挙運動の醜い駆け引きにどう対処し、人間として成長して行くかが描かれました。政界を垣間見る良い機会だったこと、アリシアを支える検事ポルマー(マシュー・グード)が活躍したことを考えると、面白いシーズンでしたが、従来の法廷ドラマが半減したことは否めません。
(左)「グッドワイフ」の主人公アリシア(ジュリアナ・マルグリース)はシーズン6で政界の醜さを体験する。検事フィン・ポルマー(マシュー・グード)は、陰に陽に支えてくれた恩人。 WENN.com
「スーツ」シーズン5の唯一の救いは、自信満々のハーヴィーがドナを失った事実を認められず、パニック発作を体験して、カウンセリングに通い始めたことです。しかも、勝訴のためなら手段を選ばないのは何故か?背景の心理は?など、ハーヴィーがこれまで避けてきた心痛の根元を探ります。これは、通常の法廷モノ、弁護士モノにはほとんど登場しないシーンで、当然のことながらハーヴィーは嘘か真実の欠片しかカウンセラーに打ち明けませんが、視聴者には事実が明かされるという仕組みになっています。
(左)ハーヴィー(マクト)とマイク(アダムス)は、元の鞘に収まった感があるが、実は立場が逆転した。マイクがオールバックにした理由は、その象徴なのか? Courtesy of USA Network
マイクは、ハーヴィーのお守役となり、立場が逆転。憧れのドナをアシスタントに迎えたものの、ルイスは相変わらずハーヴィーの尊敬を買おうと空回りを繰り返します。そろそろ、ネタ切れなのかなぁ~と観ていますが、つい先日シーズン6継続が発表されました。
(左)ハーヴィー(マクト)とマイク(アダムス)の名コンビは、シーズン6に前進する。無資格で法廷に出ているマイクと言う名の「爆弾」を抱えたPSL法律事務所の行方は? Courtesy of USA Network
今シーズンの主軸となるドナ(ラファティ)。取り合いする価値は十分の敏腕アシスタントは、粋な大人の女! Courtesy of USA Network
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