「ザ・ヴォイス」シーズン1〜3の審査員兼コーチは、左からブレイク・シェルトン、アダム・レヴィーン、クリスティーナ・アギレラ、シーロー・グリーンの4人。右端は、司会のカーソン・デイリー。 Andrew Evans / PR Photos
4月22日、NBCのサマー・プレス・デーがパサデナで開催されました。何か面白い作品があるかな?どの継続番組の、誰が姿を現すのだろう?と、多いに期待して参加しましたが…
2012〜13年シーズン中、NBCの視聴率上昇に貢献したのは、オリンピックと「ザ・ヴォイス」のみ。継続が決まったドラマは「Chicago Fire」と「Revolution」で、「Hannibal」はヒット不足の恩恵を受けて、視聴率が低かったにも関わらず、継続が決まってしまいました。「スマッシュ」シーズン2は、まるで気の抜けた炭酸水か、空気の抜けた風船のように消え去った上、12年に登場したコメディー新作は全滅しました。
「Revolution」の主人公を演じるトレイシー・スピリダコス(左)と叔父役のビリー・バークは、撮影中なのか、不参加だった。 Andrew Evans / PR Photos
このような厳しい状況にもめげず、サマー・プレス・デーを開催してくれるだけでも有難いのですが....NBC本局が番宣に紹介したのは、夏恒例のタレント発掘番組「America’s Got Talent」と、視聴率維持のため「ザ・ヴォイス」の審査員の面々。更に、冒険心を競う新番組「Get Out Alive with Bear Grylls」と、NBCもリアリティー番組の花盛りです。
「ザ・ヴォイス」パネルインタビューに登場した、シーズン4の審査員兼コーチ。左からレヴィーン、シャキーラ、アッシャー、シェルトン。
継続が決まったドラマの中で、唯一参加したのは、「Chicago Fire」でした。但し、タイトル通りシカゴで撮影しているため、主人公を演じるテイラー・キニーとジェシー・スペンサーのみの参加で、助演キャストには今回も会えず仕舞いでした。番組に「お墨付き」を出した、「Law & Order」フランチャイズのベテラン・プロデューサー、ディック・ウルフもパネルインタビューに登場しましたが、「Chicago Fire」のクリエイターではないため、スピンオフ「Chicago PD」の宣伝に余念が無い様子でした。
スペンサーが演じるケイシーが「Chicago Fire」の道徳羅針盤で、迷いはあっても、最終的には正しい道に進む、誠実で温かい消防士として描かれています。昨今横行していたアンチヒーロー礼賛に終止符を打ってくれた、私のヒーローと言っても過言ではありません。
「Chicago Fire」でテイラー・キニー(左)は、鎮痛薬依存症を必死で隠す51分署の精鋭セヴェライドを、ジェシー・スペンサーは、誠実で高潔な消防士ケイシーを演じる。 Janet Mayer, Andrew Evans / PR Photos
NBC系列局からサマー・プレス・デーに参加したのは、
Bravo局
リアリティー番組「Princesses: Long Island」「Newlyweds: The First Year」
映画「The Queen of Versailles」
Oxygen局
リアリティー番組「Find Me My Man」「Best Ink」
Style局
リアリティー番組「XOX Betsey Johnson」「Resale Royalty」
SyFy
ドラマ「ウェアハウス13」
リアリティー番組「Exit」
に、子供番組「The Chica Show」とニュース局のリアリティー番組「Crowd Rules」でした。
リアリティー番組はほとんど観ない私ですが、昼食時に紹介された「Find Me My Man」は興味を引かれました。Bravoで高視聴率を誇る「The Millionaire Matchmaker」の’仲人のプロ’パティー・スタンガーを、マイアミ在住のナタリー・クラリースに差し替え、箸にも棒にもかからない独身女性の婚活に手を貸す仲人業です。先ず、デート・コーチと偽デートをお膳立てし、男の視点から、デート時のクライアントの言動を分析/評価します。結果に基づいて、クラリースのお目に叶った男性とクライアントとがご対面、交際を続けて行くかどうかを決めるという段取りです。個人の好みやこれまでのパターンを打ち破るため、本人の好みはほとんど無視されます。つまり、結婚に至らなかったのは、選択の段階で間違っているということなのです。
昼食会で、クラリースは「崇拝してくれる男が出て来るまで、気長に待ちましょう!」を始め、婚活ルールを読み上げ、女性から拍手喝采を受けた
「The Millionaire Matchmaker」は、大金持ちの嫁/婿探しですが、「Find Me My Man」は結婚適齢期の庶民が対象という点も違います。いずれにしても、他人事だから多いに笑えます。何しろ、リアリティー番組は、「この人、何を勘違いしてるんだろう?」と思わず感心(?)してしまう、奇人変人の宝庫ですから。
同様に、「マジ?!」と開いた口が塞がらないのは、Bravo局の「Princesses: Long Island」とドキュメンタリー映画「The Queen of Versailles」の2本です。ニューヨーク州南東部に位置するロングアイランドに住むユダヤ系富豪の箱入り娘6人の婿探しを記録したのが「Princesses: Long Island」。'お嬢様方'の高望みと我がままぶりに、「マジ?!」を繰り返すこと間違いなしです。
一方、インディー系映画「The Queen of Versailles」は、米国最大の豪邸「ベルサイユ」建設中に破産したディベロッパー、デヴィッド・シーゲル一家を記録したものです。妻ジャッキーと7人の子供が貧乏にどう立ち向かうのか?が記録されています。
「グリム」の主人公役はさて置き、ロマコメ「Privileged」のプレイボーイ役が印象的だったので、自然に会話はその方向に。クリエイター、リーナ・ミムーンが好きで登板した役だと語ったジュントーリ。
夜、ホテルの庭園では、カクテルパーティーが開かれました。「グリム」のデビッド・ジュントーリが手持ち無沙汰な様子だったので、シーズン2校半にして、やっと!ではありますが、インタビューしました。数年前、ジュントーリが出演していたロマコメ「Privileged」の話が弾み、楽しいひと時となりました。
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